コンセプトは、「お店の事業領域」を指します。
事業領域とは、自分の店の戦う範囲のことで、戦う土俵の事です。
競合店と比較したり、今後の市場動向を予測して
開業前にどういう土俵で戦うべきかをあらかじめ決めることが大切です。
イタリアンでも、他のイタリアン料理店に負けないようにするために
さらに事業の領域を絞っていくという事です。
サラリーマン男性だけをターゲットにしたイタリアンにするとか。
それに合わせた料理しか作らない。とか。
こういうコンセプトを決めないと、
あらゆる活動のつじつまが合わなくなってきて、店がガタガタになります。
□コンセプトの決め方
開業前のコンセプトを決める場合、以下の事を決めてみましょう。
(1)だれに (2)いつ (3)何を (4)いくらで (5)どこで (6)どのように提供するか
この6つを細かく!必ず決めてから開業に取りかかりましょう。
ポイントは
■上記に挙げた事柄全てに整合性が取れていること。
(ツジツマが合っていること)
■コンセプトから外れることはやらない。
です。
□コンセプトから外れることはやらない
世間では正しいことでも、
コンセプトから外れるようなことなら、
やらないことが大切です。
ココロを鬼にしてやらないでください。
□高級小料理屋の苦闘の例
ターゲットを社長クラスのお客さんに設定した、
ある高級小料理屋の女性オーナーが言いました。
「開業してコンセプトがズレてると感じた時は指摘してください」
そう言って、
開業して半年、オーナーは自分のコンセプト通りに店をきりもりしました。
しかし、社長クラスは現金決済をしない場合が多く、
一時的に資金繰りが悪化。
その結果、オーナーは次のようなことをしました。
「高級料理の腕には自慢があるので客層を落として
母数の多い平社員サラリーマンの集客をします」
そうすれば、もう少し客数が稼げるという判断です。
そこで私は、
をかけました。
当初のコンセプトから取り組みがズレてます。
平社員のサラリーマンは高級料理を食べに来ても
客単価が高いので再来店は考えにくいです。
また平社員サラリーマンが集まる小料理屋に
社長の客層は行きたくなくなりますので、
余計に常連客が減少します。
つまり、色々なもののツジツマが合わなくなってくるのです。
□コンセプトの見直しは慎重に
コンセプト通りに事業がうまくいかなかった場合
コンセプトは見直すことは全然アリです。
しかし、見直す場合は再び
(1)だれに
(2)いつ
(3)何を
(4)いくらで
(5)どこで
(6)どのように提供するか
これらを時間をかけて再検討することになりますので
時間と金がかかります。
ひとまずは、一番最初に決めたコンセプトにあった販促・集客方法
に取り組むことが吉だと思います。
こうならないためにも開業前のコンセプト決めは時間をかけて練るべきだと考えます。
この女性オーナーのように事業をスタートすると、
いろいろな苦労や悩みから周りが見えなくなります。
そのときに原点に立ち返る為にもコンセプトの設計はしっかりと行ってください。
□飲食店で儲ける知恵袋 目次
(1) 売上・集客UPする知恵袋(2) 『飲食店FC』で収入を確保する方法
(3) 飲食店に強い『税理士』を利用する
(4) 差別化をして儲ける(※準備中)
(5) 新規開業の基本